密集市街地―密集市街地整備法【密集法】東京都内・神奈川県横浜・川崎

密集市街地とは?

密集市街地とは、標準的な市街地に比べて極度に戸建て住宅や商業施設が集中した地域で、かつ、道路・公園など公共施設が未整備のため火災の延焼防止・防災機能が確保されていない住宅街を意味します。

都市計画によって整備され、防災上の安全が確保された街は人口過密地帯であっても、密集市街地とは呼びません。

密集市街地は秩序のない住宅密集地で全体的な老朽化が進んでいる市街地を意味します。

密集市街地は、密集市街地整備法第2条において、「当該区域内に老朽住宅が密集し十分な公共施設が整備されていない地域、当該区域内の土地利用状況から、その特定防災機能が確保されていない市街地」と定義されます。

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東京都内23区や神奈川県横浜・川崎の密集市街地

東京都内や神奈川の横浜・川崎市内の市街地は、交通の便の良さから人口密集地域として商業が栄え、土地を競って買って家の建築ラッシュが進み、一戸建て住宅や集合住宅および商業施設の密集市街地になりました。

昭和時代の中期から東京都内の密集市街地や横浜・川崎の密集市街地に建てられた築古の家屋の多くに、現在、防災上の安全性確保の目的で、「建て替え」需要が発生しています。

ただし都内や横浜川崎の密集市街地の不動産は、住宅密集地の土地を切り刻める限界まで細かく分筆登記を重ねたため、現在の建築基準法に照らして、再建築不可となった既存不適格物件が多いです。

再建築不可や旗状地が東京都内でも割安な理由

再建築不可物件は住宅建築を行うための建設作業環境のしにくい、工事車両の入れない路地裏に存することが多く、建て替え費用が普通の建築物より割高になります。

人口密度・住宅密集度が高くて、中古物件も高額なはずの密集市街地に建つ、旗竿地・旗地の住宅や中古アパートの「出物」が極端に安い価格なのは、道路付けの悪さで建て替えやリノベーション費用が普通の市街地より高額だからです。

密集市街地整備法(密集法)

密集市街地整備法密集法)とは、「密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律」の略称です。

密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律

この法律は、都心部など建物が集中し、道路状態もみなし道路手続きをしないと建て替えもままならないほど狭く、袋小路といった危険な狭隘道路の交錯地帯をこれ以上、複雑な地理にせず、整備し直す為のルールを規定しています。

密集市街地整備法(密集法)の適用される地域は、東京都内23区や神奈川県の川崎・横浜など首都圏に集中しています。密集市街地整備法(密集法)エリアは、地価も高いため、権利関係が複雑でその市街化整備には相隣関係その他の処理で困難を極めると言われています。

横浜中心街の空撮

密集市街地整備法(密集法)の意義と密集市街地整備事業

密集市街地整備法(密集法)の意義・目的は、危険な22条地域の老朽家屋から住民の安全と合理化を測るため、土地建物を共同で一つの共同住宅へ建替え、権利を再構築することです。

具体的には、複数の土地上の密接した古家を解体除去し、アパートや分譲マンション等の集合住宅を再建築し、その敷地面積や借地権割合に応じた共有持分を元住民に割り当てる事業で「密集市街地整備事業」といいます。

密集法に基づく密集市街地整備事業は、防災街区整備事業組合、自治体、UR都市再生機構、 地方住宅供給公社等が施行していきます。

木造密集市街地とは?

木造密集市街地とは、防災機能と安全性の確保されない密集市街地の中でも、特に築古の木造住宅が密接して建築され、袋地ばかりの災害対策のない地域を意味します。

木造密集市街地には、狭小住宅間取りの家屋が多く、狭隘な道路幅の私道を往来して自宅敷地に至るような家庭が多いため防災システムが機能しにくい環境となっています。

重点密集市街地―木造密集市街地の内でも特に危険地域

重点密集市街地とは、密集地の中でも延焼危険性が高く、大規模火災の可能性があり、最低限の安全性もないため重点的な改善が必要とされた地域のことです。

重点密集市街地では、築古の木造アパートをはじめとした老朽家屋が多く、法規制前に建てられた事から窓先空地等の災害対策が取られていないケースがある為、首都直下地震ほか万一の災害予防がしにくい現状です。

東京都内の密集市街地

東京都内の人気商店街を観光・散策していると、商店街の裏路地には思わぬ古家群が立ち並んでいますが、そこが木造密集市街地そのものです。

土地に長く住み、地縁や思い入れが強い人が多いので、東京都が密集市街地整備法(密集法)に基づいた大規模開発して高層集合住宅に再建築するにも、補償金など金銭面以外の心理的ケアが行政に必要とされる整備事業推進のネックと言われています。

東京都内の密集市街地と河川・東京湾埋立てエリア

東京都内で地震のさい危険とされる密集市街地は、東京市部にはなく、23区の半分くらいの地域になっています。

東京都内の地震の際に危険な密集市街地とその面積=墨田区(19地区 389ha)、北区(21地区 270ha)、品川区(23地区 257ha)、中野区(9地区 152ha)、荒川区(8地区 126ha)、足立区(8地区 107ha)、世田谷区(6地区 104ha)、豊島区(5地区 84ha)、大田区(4地区 61ha)、目黒区(3地区 47ha)、渋谷区(3地区 45ha)、台東区(3地区 29ha)、文京区(1地区 13ha)。東京23区中、13区。

危険地域の面積が広いのは、荒川・隅田川などの河川の影響の多い北区や墨田区、東京湾埋立地に直面している品川区です。密集市街地の半分以上は足立区や葛飾区など、空き家対策法に基づく空き家条例代執行が熟慮されている区域と重なります。

東京都の密集した町並み

東京都の「地震時等に著しく危険な密集市街地」の区域図|国土交通省

東京都都市整備局では上記の13区に加え、葛飾区、江戸川区、練馬区、板橋区を加えた17特別区の木造住宅密集地域整備事業を実施しています。

東京都木造住宅密集地域整備事業|東京都

神奈川県内の密集住宅地―横浜市内の密集市街地

神奈川県内の密集住宅地(地震等で著しく危険とされる地域)は、横浜市と川崎市に集中しています。これは、東京湾を埋立ててできた横浜・川崎は首都直下地震でもろに影響を受けるであろう事を示唆しています。

横浜・川崎の密集市街地は以下の通りです。

横浜市内では、鶴見区(市場西中町-下末吉-潮田本町通-生麦)、神奈川区(子安浦島-白幡仲町七島-斎藤分町-六角橋)、西区(西戸部・東久保)、南区(中村-堀ノ内町-庚台清水ヶ丘・三春台伏見町-井土ヶ谷-大岡)、中区(山元柏葉-北方-本郷)、磯子(下町-上町-滝頭)、金沢区(寺前-町屋-谷津-六浦)、保土ヶ谷区峰岡などが密集市街地に当ります。

川崎市内の密集市街地と密集市街地のない住宅街

川崎市内の密集市街地は、川崎区の川崎区小田2丁目・3丁目-小田栄1丁目-浅田3丁目、幸区の戸手3丁目-幸町3丁目です。つまり川崎駅を遠巻きに取り巻いた周辺地域です。

古くからの中古住宅が集まってはいても、純粋に住宅街として開発された横浜市青葉区や緑区、戸塚区には指定を受けた密集市街地はありません。

また、新しい都市計画に基づき作られた横浜市内においても、港北区・港南区・旭区は密集住宅地にならないよう造成地が区画されたので問題ありません。

新規分譲販売するからには、全ての宅地の接道義務を満たした方が不動産売却益を最大限にできるので、わざわざ未接道地を設けたり自ら旗竿地間取りを形成させる業者もいないわけです。

泉区、栄区、瀬谷区は人口密度もゆったりしていて、住宅密集地にも余裕があります。

神奈川県のその他の密集市街地の傾向

横須賀市の横須賀駅周辺-佐島の丘-鴨居、平塚市虹ヶ浜、藤沢市辻堂、茅ヶ崎市浜見平、小田原市南鴨宮つまり鴨宮駅周辺や海老名市の海老名駅・厚木駅周辺、大和市の渋谷南部つまり横浜市に隣接した高座渋谷駅周辺が密集住宅市街地と指定され、神奈川県および各市とURが整備事業を行いました。

上記の横浜市・川崎市および県内各市の密集市街地エリアを見ると、「人気駅周辺に古くからある商店街の路地裏を入った、商店街ほか地元で商売をして暮していた人達が土地を買って私道負担その他の権利関係を整備して家を建てた場所」ということが分ります。

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