住宅建築木材の種類と特徴&木造住宅建築工法の種類

建築工法 種類

建築工法の種類(木造)には、まず在来工法と外来工法の2分野があります。

在来工法とは、古来より日本で発展してきた住宅建築の伝統工法で、木造軸組工法という木材構造の建築工法を意味します。

ちなみに在来工法という建築工法を種類わけすると、木造軸組の他に本来の日本建築である「伝統工法」という建築方法もあります。

伝統工法は神社建築に見られるような、釘などを使わず貫や継ぎ手といった木材を複雑に組み合わせる特徴を持つ建築方法です。

日本の伝統工法は、面々と受け継がれる中、建築技術に伴って工法自体も進化し、現在の木造軸組工法になりました。

在来工法である木造軸組工法は、主に柱や梁といった軸組で躯体を構成し支えます。

在来工法の反対語、すなわち外来工法を建築工法の種類で分けると、2×4工法とログハウス工法に大別できます。

建築申請の図面イラスト

建築方法の種類と「融合」

2×4工法(ツーバイフォー)は、箱型工法ともいわれ木造柱の枠組に耐力壁と剛床を打ちつけ「面」で支える建築方法です。

日本でこの建築方法を類別すると木造枠組壁工法という名称になります。この2×4工法は北米・アメリカから入ってきたプラットフォーム工法ともいわれる建築方法です。

2×4工法は欧米では標準種の木造建築工法ですが、高温多湿な日本では欧米どおりの建築工法は採用できず、住宅木材の種類も含めて日本ならではのアレンジが加わります。

2013年の建築基準法改正で、一時、建築方法が旧建築基準法にあわずに違法建築物となっていた「伝統工法」が建築確認を取れるようになりました。

2×4工法・枠組壁工法の「耐力壁」の使用が、在来工法である木造軸組工法でも義務付けられました。

よって、現在の木造一戸建て住宅の「在来工法」は、木造軸組工法と木造枠組壁工法(2×4工法)の中間の位置づけです。

ログハウス工法は、日本での建築用語としては「丸太組工法」と呼ばれる種類の建築方法になります。

ただし、海外基準の建築方法(丸太を組んだだけのほんとのログハウス)では建築許可が下りないため、日本の在来工法の要素を取り入れています。

こうみると、国内の木造建築工法は建築方法の種類は異なっても、どこかの点で融合したミックス工法になっていると言えます。

現代木造建築の特徴―合板

現代の木造建築の特徴は、合板という加工木材の強度を高め、これを効果的に建築工法の種類を問わずに多用している点にあります。

木材を薄くスライスカットした薄板(単板)を、繊維方向を直角に交差させあって重ねて貼り合わせた木材を「合板」といいます。

合板は重ねる単板の木の種類や厚さ、重ね枚数、接着剤の質によって、幅広い強度や外観の製品が製造できます。

合板は建築用の板材料の中でも一番大量に生産されている木材です。建築土木用途が合板利用の半分以上。次いで家具・建具など。

学校の机は化粧合板・構造用合板です。在来工法や枠組壁工法(2×4構法)の耐力壁の面材量として不可欠です。

建築内装材としても壁下地、押入れの内張りなど目に付かない部分には合板がそのまま使われ、天井・壁・床には化粧合板が使われます。

化粧合板で懐かしいところでは、学校の机の天板です。ほとんどの日本人が使った覚えがあるでしょう。

合板は、家具では箱物家具の部材、建具では玄関ほかドアパネルの面材として使われる基礎資材ともいえます。合板の製造工程は次のとおりです。

原木を規定のサイズに切断し、機械で原木を薄くロール状に剥くようにスライスしていきます。そのロールペーパーみたいな単板を乾燥させ、表面用・裏面用に区別します。

板の用途に応じて重ねる枚数を交互に並べます。5層であれば、表板・添え芯板・芯板(中板)・添え芯板・裏板の順です。

接着剤を配合して中板の両面に塗布し、貼り合わせ合板になったものを冷圧し、次に100℃以上で熱圧、熱硬化させます。

その後、合板の四辺を切断し寸法をとってから、最後に表面を平滑に研磨して、商品としての合板の出来上がりとなります。

住宅用木材の写真

合板は、捨てるべき半端材を最小限に抑えて、一本の木材を丸々と使いきることができます。
料理でいえば、ミンチ肉のハンバーグ、マグロの中落ち肉のネギトロ丼、みたいなものです。材料を無駄にせず、最高の【歩留まり】が出せるわけです。

よって、合板材料は住宅建築木材の中で一番安く沢山使われています。
今、平成初期の中古住宅が売買されています。「昭和築」ではく「平成築」というだけで、そんなに古くないイメージがします。
しかしこの頃の住宅建築木材で使われた合板・ベニア板は【接着剤で貼り合せただけの合成プレート】として、非常に接着力が脆弱です。

外観からは分らない、中古住宅の床下とか天井裏~壁の裏側では、接着力のなくなった合せ板が、重力に逆らえずペロンと剥がれ落ちて一枚の合板の厚みが昔の半分になっている可能性があります。
これは耐久性・耐震性において危険です。
普通の中古住宅ならば、建て替えれば済みますが、再建築不可の売却物件として、格安で売り出されている物件だと、建て替えするのに一苦労とかなりの大金が掛かります。
平成初期の再不可物件は、安くても、買い控える類のシロモノといえます。

住宅木材の種類

住宅木材の種類は針葉樹・広葉樹ともに多数あります。ただし住宅木材の種類の主流は針葉樹です。

針葉樹は比較的軽く、繊維細胞が細長く木目が縦に真直ぐに通っている特徴から建築用材として利用しやすいのです。

構造用材料の柱や梁として、古代の伝統建築から現代の在来工法・木造軸組工法まで建築工法の種類を問わず、日本の建築現場の構造材の主役です。

針葉樹は材質が柔らかく、軽量で加工しやすく、和室の仕上材としても使われます。針葉樹の代表は、杉・桧・栂の3種類が住宅建築木材として利用されます。

杉は加工性の高さから古来より住宅構造材として重宝されてきました。桧は香り高く木目も美しく水にも強いという特徴があり、頑丈でもあるため土台に使われています。

栂は鉄道レールの枕木にも使われるほど頑丈で、住宅構造材としても使われます。

広葉樹は、重く堅いのと、木目が複雑で美しい特徴があるため、部屋の造作や建具・家具などに使われます。住宅用木材としての広葉樹は、欅・楢・桐の3種類が多く使われます。

これらの樹種は、美しい木目の木材をむき出しで使う日本の木造建築の特徴をよく表した材木と言えます。

建築木材の種類と特徴・用途

日本は国土の7割が森林で建築資材としての木材の国内供給には事欠きません。しかし、建築工法とセットで営業をしかけてくる格安な輸入木材に押されていた時期があります。

昭和の後期から平成初期までの間、東京都内ではマンション建築ラッシュに負けじと一戸建て業者が張り切って分譲開拓をしていました。
格安な種類の建築木材を使用し、普通なら家を建てないような変形地、旗竿地・旗地にも押し込むように住宅を建てまくっていました。
この頃に、輸入木材の種類やルートが確定し、今、欧米からの輸入材が中心です。

また、大手の住宅メーカーなどが安全性に無関心なまま中国産の木材の安さに目をつけているので、輸入木材の勢力図は変るかも知れません。

米国から輸入するのは、ベイツガ・ベイヒ・ベイマツなどの針葉樹の構造木材が主力です。これらはツーバイフォー住宅とセットで入ってきています。

東南アジアからのチークやアピトンなどの広葉樹資材も入ってきて、これらは建具や家具、合板の原木用に利用されます。

国内産木材の種類と特徴と用途

〔国内産針葉樹〕

  • スギ :(特徴)軟質で木目が揃っている、(木材の用途)構造・仕上げ・建築全般
  • 桧 :(特徴)香り高く上質な建材、(木材の用途)構造・仕上げ・建築全般
  • 赤松 :(特徴)耐湿性がある、(木材の用途)構造・造作
  • ツガ :(特徴)光沢があり、高耐久性、(木材の用途)構造・造作
  • ヒバ :(特徴)耐久性が高い、(木材の用途)構造・造作
  • サワラ :(特徴)耐湿性がある、(木材の用途)構造・造作

〔国内産広葉樹〕

  • ケヤキ :(特徴)光沢があり、曲がりが少ない、(木材の用途)造作・建具・家具
  • 桐 :(特徴)軽量で加工性が高い、(木材の用途)建具・家具
  • 桜 :(特徴)硬質で仕上に適す、(木材の用途)造作・建具
  • 樫 :(特徴)硬質で重く、強度が高い、(木材の用途)内法材・建具
  • ブナ :(特徴)乾燥しやすく、収縮が大きい、(木材の用途)床材
  • ナラ :(特徴)やや硬質、(木材の用途)床材・家具・建具
  • タモ :(特徴)木目が美しい、(木材の用途)建具・家具

輸入木材の種類と特徴と用途

〔北アメリカ産針葉樹〕

  • ベイマツ :(特徴)樹枝分が多い、(木材の用途)構造・板材
  • ベイスギ :(特徴)均質な材質、(木材の用途)造作
  • ベイヒ :(特徴)芳香がする、光沢が少ない、(木材の用途)構造・造作
  • ベイツガ :(特徴)整った木目、(木材の用途)構造
  • スプルス :(特徴)軟質、(木材の用途)造作

〔南洋の広葉樹〕

  • チーク :(特徴)木目美しく耐久性高い、(木材の用途)造作・家具
  • アピトン :(特徴)硬質で強度が高い、(木材の用途)構造
  • ラワン :(特徴)軟質、(木材の用途)合板・造作

材木置き場の写真。

木造建築 特徴

木造建築には、建築工法の種類として、木造軸組工法・ツーバイフォー工法・丸太組み工法があります。以下に、これら木造建築の特徴を説明します。

一戸建て住宅を建てる時は、主として木造軸組工法、ツーバイフォー工法のどちらかの木造住宅建築工法によります。

木造軸組工法は、通し柱など垂直材と梁等の水平材を組合せ構成した躯体による建築方法です。日本の伝統建築を踏まえた在来工法とも呼ばれています。

木造軸組の軸組とは、土台や柱、梁、あるいは小屋組といった建物の骨格となる部材をまとめた総称です。

土台の鉄筋コンクリートの上に柱を建て、柱と柱を梁で水平につなぎ斜めに筋交いを入れる工法で、増改築やリノベーション費用が安く済むメリットがあります。

木造軸組工法は、コンクリート基礎と土台をアンカーボルトで連結し、土台の上に柱を垂直に組み、梁や桁を金具で柱と連結し、建物の躯体を組み上げます。

柱と梁でそれぞれ垂直方向の力、水平方向の力に対して、耐力を発揮するので、細い骨組みでも強度は十分です。

さらに筋交いや火打ちという斜めに支える補強材を入れるため、かなり耐久性のある骨組みになります。

筋交いは柱と柱の間に対角線方向に取り付けられている部材で、地震や台風などの時の横から加わる力に対し、建物を守ります。

火打ちというのは、土台や梁、桁など水平に使用する部材を補強する斜め材で、地震や台風の際の水平力に抵抗するため、部屋の四隅に取り付け耐震性を確保します。

この骨組みに屋根・床・壁を作っていきます。

住宅木材の種類を問わず建物全体が軽く、間取りに自由に変更を加えられるのが木造建築の特徴です。

これら筋交いや火打ちは、日本の伝統工法とは異なり、戦後に取り入れられた新しい建築技法です。

木造建築の特徴とリノベーション

木造軸組工法は、日本の伝統工法をアレンジした、最も日本国内で使用されている日本の風土に適した建築工法です。特に狭小住宅間取りの住宅には、この建築工法しか対応しきれません。

だから、在来工法とも呼んで、日本の一戸建て住宅の建築技術の代表格になっています(本来の『伝統工法』とは別モノです)。

戦後、筋交いや火打ちといった斜め材の補強部材を使うようになったのは、戦前の太い木材を大量に使っていたトレンドからの転換でもありました。

大戦後、関東は東京も神奈川横浜も焦土と化し建築需要が莫大にありましたが、建材が足りず太い木材の代わりに細い建材で耐久性を出すため、新しい日本を作る建築技術として在来工法が出来上がりました。

この当時は東京都内に住宅を建てれば、右から左に売却できました。
それを狙って、業者が割安な住宅建築木材を使って、狭苦しい土地にまで家を建てギューギュー詰めに込み合った結果、今の東京都内の再建築不可物件の多くが生まれたのです。

現在はさらに金物による補強技術も加わりました。基礎・土台と建物を緊結したり、基礎のアンカーボルトの施工誤差を解消できる柱脚金物や、梁にかかる圧力を引き受ける梁受金物、ドリフトピン工法などもあります。

さて、リフォーム費用について、木造住宅より鉄筋造のほうが、大量生産で工業的なイメージがあって「安そう」に思えます。

木造軸組工法はプレカット工法という工期短縮や建築の産業化に資する技巧も生み出しました。これにより、木造建築にかかる建築・リフォーム費用の負担が大きく減少しました。

プレカット工法は、大工や建築職人が材料接合のために建築現場で材料を削ったり作り直したりする作業を、設計に沿った工場加工(プレカット)で行うことで【省略】しました。

プレカットとは、「工事現場工程前の裁断」という意味です。プレカットをした建材を建設現場に配送して組み立てることにより、技術不足や工期の長期化をなくしました。

そして、安定した品質の建材を提供できる形になったことで、建築業の合理化が、プレカット工法の誕生後、飛躍的に進みました。

結果、鉄筋造よりも木造住宅リノベーションのほうが、格段に安い費用で短期間に施工できるようになりました。

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※追記:リフォームモニターは終了しました。※

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