再建築不可増築物件―違法増改築と火事・消防法の既存遡及

再建築不可物件も買取りする側の既存不適格に対する納得が得られれば売却は可能です。

建築基準法違反の建物でも買い取りする側が納得して、将来、減築や大規模リフォームで違法な再建築不可増築状態を解消する予定での買取ならばその売買は法律上合法です。

再建築不可増築

自宅を売却する時は、不動産業者に媒介契約を依頼する。

神奈川県川崎市は工業地帯で知られますが、工業用地と農地の間に法律の抜け穴を突いた再建築不可増築中古アパートがありました。競売にかかった期限ギリギリの任意売却物件として買取依頼があったので、物件調査に行きました。

ここのエレベータが建築基準法ギリギリの「半畳」あるかないか。もともと工場だったのを増改築し社員寮にし、更に増築・建増しを繰り返し、いつの間にかアパートマンションの体に仕上げた再建築不可増築物件。

人が3人乗ったらアウトみたいな狭苦しいエレベータと「共用廊下」も低い天井。

再建築不可物件という建物状態はともかく、権利関係にややこしい人たちが噛んでいて恐いし、賃貸物件としても利用者が川崎工業地帯の就労者のみだとすると収益は先細るだけと想像できます。

再建築不可・既存不適格物件

再建築不可・既存不適格物件であるから買取先を見つける前に減築、解体と再建築が必要で現状有姿のままでは売却不可能。

というか、再建築不可・既存不適格物件でも売買は可能ですが、買取してくれる相手には思い切り買い叩かれて、こちらが買い取った額の半額も回収できなさそう。

現状有姿のまま賃貸投資物件と考えることは―入居者が売主の土木屋の雇ってる作業員じゃ、ちゃんと家賃を支払うか知れたもんじゃない―からありえない。

そもそも、競売になったのも中堅の街金さんが売主の土木屋の不渡りを受けて、差押え、競売にかけたもの。

違法増改築の訳あり物件

万が一買取ったら、危なっかしい入居者や、新たなコワモテのエセ債権者におびえる恐怖だけでなく、増改築でできあがった既存不適格建物なので、隣地(農地)との境界線さえ怪しい。

〔※既存不適格について、参考:既存不適格物件―建築基準法の遡及緩和適用には既存不適格調書を添付

所有者が変わったと知った途端、隣地の農家の爺さんから激しい追い込みを食らうかも知れません。

訳あり物件の中でもFランク級の超事故物件。話が怪しすぎるし、恐いので買取り拒否しました。

〔事故物件やわけあり物件などに関する参考記事:事故物件、わけあり物件、違法建築、欠陥住宅《違い比較》

建築基準法違反も存続可能

法律ギリギリの極小物件は戸建て住宅ではよく見ますが、

用途変更もしないまま【工場→寮→アパート】と転々と転用して存続できる再建築不可の集合住宅

というのも世に存在することを知りました。

エレベータの基準は現法では「床1平米以上」となっていますが、「3平米」は最低ないと生活に支障を来すでしょう。

建築基準法施行令では、建物のエレベータ部分につき次の決まりがあります。

  • 必ず制動装置を設ける。
  • 昇降口が開いていたら動かない装置を取り付ける。
  • 階の途中で開閉しないシステム化をする。
  • 非常時には外部へ連絡できる装置。
  • 警報装置の配備。

これらを必ず、エレベータに付属させ、床が1ルクス以上で照らされなければ、建築基準法による許可は出ないはずです。

しかし、いつの間に建てるのか神奈川や東京都内の下町には、建築基準法の基準以下の再建築不可物件、既存不適格建物が多数存在しています。

建替え不可能地域に再建築する画像

増築で違法建築物

再建築不可物件になる〈行程〉自体はシンプルです。

建築基準法ができる以前からの密集市街地私道負担や権利が入り組んだ場所の宅地に建てていた住宅が、現行法では接道義務を果たさない法に反する物件とみなされたり、増築しすぎで違法建築物になってしまった物件だったり。

減築で再建築可能に

問題になるのは、ほぼ〈未接道や増築部分〉です。

上記の川崎市の再建築不可物件は、増築部分以外にも問題点が多々ありましたが、単なる増築部分が違法であるなら減築することで再建築を可能にします。

また、道路問題は私道のセットバック通行地役権の設定などで多くは解決していきます。

東京都内の再建築不可物件

ところで、最初から「再建築不可物件を建てます」と宣言する違法建築行為は、この情報・監視社会の時代で中々ありそうもないと思ってしまいます。

しかし、東京都内では土地は宝です。それをフル活用して隣地を侵害し〈将来の再建築不可物件〉を堂々と建て近隣住民が果敢に抗議行動する、みたいな勇ましい話が沢山あります。

都内、区議の不動産陳情

多摩川を挟んで川崎と隣接する大田区には区議会議員が50人もいます。東京23区はとにかく人口密集地域ですから、1区に50人いても充分なのだそうです。

区議会議員の引受ける〈陳情ごと〉は、アパート騒音トラブルから立ち退き料の吊り上げ交渉まで9割が不動産がらみです。これは自民党でも共産党でも変わりありません。

でもって、「隣が家を建ててて土地を侵奪されそう!建築確認をおろされたら堪らない!役所に抗議して!」みたいのは非常に多い。

私道紛争は自分の財産を増減させる戦い。

再建築不可を防ぐ区民

議員さんが陳情しても、工事中止までさせるのは逆に相手の人権を侵害することになるので区役所はそこまでできず、陳情した者と隣地の家建ててる人との〈協議〉の場をもつよう行政指導するまでです。

実際に違法建築だという証拠を突きつければ話は別ですが、そんなあからさまに証拠の挙がる違法行為は誰もしないでしょう。

また、多くは建築の足場が自分の敷地に断りなく入り込んでるとか、建築業者の騒音が煩いとか、違法建築とは関係ないことから話がデカくなることも。

それだけ、小うるさいのは足元の土地に価値があるからです。

そんな東京都内だから〈将来の再建築不可物件〉の建設は途中から、隣人の横槍が入って計画が頓挫することが多いそうです。

消防法の既存遡及

この再建築不可増築物件について、買取する気はなかったものの、防火設備とかどうなのか聞いてみたら、「消防法の既存遡及」というマメ知識を勉強しました。

消防法や地域の条例が改正され新しい規定ができても、それ以前からある建築物は遡及されず旧規定でよい、けれど当時の規定に違反していた物件は遡及して違反建築物となる。

これを消防法の既存遡及というらしいです。(薄っぺらな理解しかしてません)

既存遡及されるのは違反建築物およびレジャー施設など大規模建築物などで、防火地域に今にも燃えそうな木造住宅が建っているのは、消防法の既存遡及対象外だからとか?だそうです。

再建築不可から脱する手続き

建築基準法には、1条だけ電気設備に関する規定があります。電気設備とは、建築物に設置された設備機器を作動・制御するための電気供給と配線をいいます。

建築基準法及び電気事業法における構造強度以外の同等性について

電気設備には電気事業法という専門の法律が制定されているので、建築基準法にはそれほど詳しく規定してないのです。

電気事業法では、建築物への電力供給は配給電圧の違いにより、低圧・高圧・特別高圧の3種の引き込み工事を要するとしています。

再建築不可物件と火事

再建築不可物件を建築可能な法律に準拠した状態にする為には、道路付けから建物の既存不適格状態の解消からやらなくちゃいけない手続きなどが沢山あります。

既存不適格で「一応、解体命令が出されてないだけ」の再建築不可物件は火事などの防災対策が不足している事が多々あるので、現状を改善するには必須の手続きが大量にあるのです。

法務局で謄本を確認するなどの不動産売買の所有権・債権債務の調査の他にも、

  • 位置指定道路、私道などの所有権チェック(法務局)
  • 位置指定道路、私道・公道の区分、雨水処理(市役所)
  • 給排水の経路、負担金・加入金の確認(水道局)
  • 雑排水処理、配管の深さ、下水道台帳の閲覧(下水道局)
  • 電気容量や、引き込みの確認(電力会社)

等々、調べなきゃいけない項目があります。

〔※再建築に関する記事:私道共有の裁判例や再建築相談&解決法!【道路位置指定】

建築基準法施行令

建築基準法には高さ20mを超える建物には、避雷針を設けなければならないと定めています。建築基準法施行令では、避雷針設備の基準を定めています。

国交省規定の構造によること。腐食防止の措置を講じてあること。だけです。

電気設備に関する技術基準を定める省令(最終改正:平成二四年九月一四日経済産業省令第六八号)

ガス設備

建築基準法にはガス設備を定めた規定はなく、調理室・浴室のガス器具について換気を設けなければならないとした周辺規定があるのみです。

ガス爆発防止、ガス燃焼時の二酸化炭素を室内から排出するための規定です。都市ガスより「空気」、空気よりプロパンガスが重い、という原則から規定ができてます。

細道は救急車両通行困難と解説した画像。

消防設備

消防設備は消防法の規定があるため、建築基準法令での防火基準は少ないです。

消防法は、学校やデパート、地下街などの関係者は、政令で定める消防用水など設備を設置し維持しなければならないと定めています。

これらの施設は、上記の消防法の既存遡及の対象外で厳格に法律を適用されるそうです。

消防設備というのは、火災発生の際に人命や財産を守り、火災の拡大を防止するため必要な消火・警報設備などの総称です。

消防法

消防設備には、消火・警報・避難の3種類が消防法で定められています。

消火設備は延焼防止のスプリンクラーや消防ポンプ、警報設備は火災ガス漏れ警報、警鐘・サイレンなど。避難設備はハシゴ・救助袋・誘導灯など。

大型の再建築不可物件(そんな大型なら減築できるのでジャンル的には違法建築物?)の多くは、消防法に規定された設備が不足している事が多いです。

将来的には、売却する側、買取する側、どちらかがこの基準を満たす経費を負担することになります。

この他、防火水槽、貯水池などが消防設備とされています。

建築基準法に関する取扱基準、川崎市建築基準条例解説等について―川崎市建築基準条例は、建築確認において審査されるものです。
火災を予防し、警戒し及び鎮圧し、国民の生命、身体及び財産を火災から保護するとともに、火災又は地震等の災害に因る被害を軽減し、もつて安寧秩序を保持し、社会公共の福祉の増進に資すること

再建築不可物件売却でお悩みなら相談下さい。

再建築不可物件を所有され、売却処分でお悩みの方、ご相談下さい。
シェアビジネスを始めるための物件を探しており、東京都内23区、東京市部、神奈川県の横浜市・川崎市に隣接する市町にて、模索中ですが、なかなか良物件に巡りあえません。

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もしくは将来活用されるご予定の時まで、適正価格で借家し利用させていただきます。
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※追記:リフォームモニターは終了しました。※

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