境界確定訴訟 費用〔境界確定の訴え裁判~測量・確定図その他費用〕

境界確定訴訟

境界確定訴訟とは、公法上の示談や、家裁調停・和解などの裁判手続きでは、審判するのに充分でないとして用意された土地境界線専門の訴訟手続きです。

境界確定訴訟で審理されるのは、公法上の境界つまり「地番で区画された土地と土地の境界線」の確認になります。土地境界線の確認を厳密に考えると、境界確定の訴えでは、「所有権の範囲は確認」できないということになります。

よって、所有権の確認についても審理を望む場合、境界確定訴訟の他に所有権確認訴訟も提訴することが必要になります。

借地建物のイラスト

借地権者の境界確定訴訟

借地権者は土地境界を決める時、底地人との合意および隣接して借地権建物を所有する他の借地権者と地主との三者合意によって境界確定訴訟を進めます。

その際、借地権者が直接の境界確定方法として、隣地の第三者に対して境界確定訴訟〈境界確定の訴え〉を起こすことはできません。

隣地が自分が借地している地主と別の第三者の場合、借地権者が直接その第三者に対して境界確定訴訟を訴える事はできません。(越境に関して「越境覚書・越境念書」を交わすことは自由です)

「境界確定訴訟(境界確定の訴え)は土地所有者のみが提起できる」という原則があります。そして、借地権者は借地契約をして土地を借りているだけで境界確定訴訟の資格不適格なのです。

境界確定の訴え

境界確定の訴えをするには、「地主自身に境界確定訴訟を提訴してもらう」原則に従わねばなりません。地主の起こした境界確定の訴えに、借地権者は利害人として補助参加するのが原則です。

でもこの原則による境界確定の訴えを起しても地主にメリットがありません。デメリットもないけど底地利回りにも関係ないし、境界確定訴訟費用を借地権者が出しても「手間ひま」のぶん損です。

地主としてはどうでもいいような事に報酬ナシで動く道理はありません。よって地主が自ら名乗り出て、境界確定の訴えを起してくれる可能性はほぼ0%です。

だから、原則の例外を使って借地権者自身が境界確定の訴えを起します。

原則の例外とは、地主が隣地所有者との境界確定訴訟を提起してくれない不作為に対し、借地権者が〈債権者代位権〉を行使して境界確定訴訟するものです。

債権者代位権に関する法務省民法部会のPDF資料 〕

境界確定の訴え方法―代位権

これは民法423条1項の債権者代位権が借地権者にも適用され地主に代位して境界確定の訴えを提訴できるという話。債権者代位権は「債権者が債務者に代位して権利行使する」ことです。

一般の債権者には債権者代位権によって境界確定の訴えを求めることができるとした地裁判決があります。

〔岡山地裁昭和42年4月19日判決 ジュリスト416-3〕

これは債権者が債務者所有の不動産について代位権をもって変更登記や所有権保存登記ができるというものです。

金銭貸借関係の債権者に代位権によって不動産権利の訴えができるなら、「旧法借地権・旧法賃借権を有する強力な債権者」である借地権者にも代位権による訴えが可能という考えです。

ちなみに借家権者には、代位権による境界確定の訴えもすることができないと考えられています。

借地権者は隣地境界線次第で、自分の所有する財産権の面積が変わりますから、隣地境界線がちょっと狭くなっても、将来の建て替え面積に影響し、面積換算の借地権価格にも影響します。

これに対して、借家人は家を借りているだけなので、「隣地境界線トラブルの当事者に当たらない」と判断されるからです。

借地権は底地に比べ強力な権利を有す。

境界確定訴訟費用

境界確定訴訟費用は、裁判所提出の訴状にいくら収入印紙を貼るかの計算になります。これは、権利を主張しあう土地の固定資産税評価額(訴訟物の価額)によります。

具体的には原告と被告の主張する境界線トラブルの対象である「係争地域」を訴訟目的として、固定資産税評価価額を最高裁民事局長通知によって半分の額としたものを訴額とします。

この境界確定訴訟費用が140万円を超えていたら地裁、以下なら簡裁に申立てることになります。

境界確定訴訟費用、つまり訴える原告側の境界線と被告側の主張する境界線に囲まれた、その土地の評価額に応じた印紙税について、固定資産税評価額の記載された評価証明を提示して裁判所の窓口で相談したら教えてくれます。

ちなみに境界確定訴訟費用は、一般の民事裁判のように裁判費用は敗訴した側が負担する、みたいな規定はありません。

境界確定訴訟費用に敗訴側負担の規定がないのは、そもそも境界確定の訴えが勝訴と敗訴を分けるものではなく、境界の確定に徹した裁判であるから、敗訴も勝訴もないという理屈によります。

境界確定訴訟費用の負担はある意味、任意によるものになります。

境界確定費用―測量・境界標その他

境界確定訴訟以外でも、境界確定の明示のためには(裁判外での)費用が必要です。

裁判外の境界確定費用には、測量調査して境界標設置をする、測量費用・図面作成費用・土地境界確認書、土地境界確定図費用、土地家屋調査士の依頼費用がかかります。

敷地境界確定明示のための境界標設置費用は「平等に折半」するのが原則です。土地境界が明らかになることは当事者双方のメリットだからです。

対して測量費用は「土地面積割合」に応じて、負担割合を決めます。

ちなみに自分の土地面積を拡げようと敷地境界標を夜中にコッソリ移動させたりすると、刑法262条の2・境界損壊罪に当ります。

5年以下の懲役か50万円以下の罰金刑になり、実刑判決は聞いたことないけど、罰金刑は農家同士の醜い争いでちょいちょいあると聞きます。

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