再建築不可物件【東京都内】相続査定=23区の建直し困難な遺産

再建築不可物件東京都内事例)を相続処分するさいの査定内訳等を以下に解説します。
なお、東京都内で物件をお持ちで、「建て替えできないが売りたい」とお考えの方は、文末の【買取・売却ご希望の方へ】を直接ご参照ください。

再建築不可物件・東京都内

東京都内や川崎横浜の〈商業地域隣接エリア〉に実家があると、かなりの割合で「我家は再建築不可物件なんです」だったりします。

東京都の密集した町並み

再建築不可物件とは、建築基準法その他の法令により、現状と同じ建物に立て直すことが許されない戸建て住宅やアパート・マンションを指す単語です。

再建築・建て替えを不可能にしている原因は、建物の所在する敷地・宅地が、公道に接する面積が足りない狭小な旗竿地・旗地だったり、現存する住宅形態が法的に不適格であることです。
経済成長の中枢である東京都内23区には、労働者が集中しこぞって家を建て続けたため、家と家が密接しすぎて建て直したくても隙間がないという環境的な問題もあります。

再建築不可でも東京都内の土地建物を自己所有しているだけで〈資産家〉なわけですが、相続が起ると状況が苦しくなります。

なぜか。

再建築不可物件は売りたいけど売れないこと(買いたいけど思った値段で買えない)がほとんどだからです。
需要はあるけど、需給の価格的バランスが取れていないのが再不可物件です。

ましてや売買の相場がなく評価額も査定しにくいため〈相続手続きタイムリミット〉の10ヶ月間で処分するメドは立てようがありません。

23区の再建築不可の処分方法

不動産相続物件を相続人同士で分割し、それぞれが金銭的満足を得るためには方法が3通りあります。

【換価分割・代償分割・共有名義化】の3つです。

換価分割とは、文字通りの意味です。不動産を売却し、売却代金を相続人間で分ける方法。公平に分けられます。

代償分割とは、誰か1人が不動産を相続し、残りの相続人に不動産で得られるはずの現金を支払う方法。けっこう難しい。

共有名義化とは、不動産名義を複数相続人の連名で登記し直すこと。相続共有者間の持分割合に応じ、公平に分けられます。

不動産価格の高額な東京都内23区でも、再建築不可物件を相続した場合、その処分方法は代償分割が最適かつ唯一の現実味ある手続きといえます。

東京都内でも【換価分割・共有名義化 ≦ 代償分割】

東京都内に不動産を持っていて、相続人が地方に分散していると、「東京の物件だから買い手は引く手あまたで売り先は十二分にある」という誤解が生じます。
特に今は2020東京オリンピックで東京都内は新築ラッシュであり、「建築資材も土木作業員も不足して原価も人件費も高騰している」なんてニュースが毎日のように流れています。

だから、「再建築不可物件の売却は簡単、換価分割するのは容易じゃないか?」と勘違いする相続人も多いですが、これは【間違い】です。再不可物件は売れない・売れ難い物件なので、売れることを前提とした相続対策は空振りに終ります。
また、共有名義にしておくこともデメリットです。
これらの理由は後で述べます。
結果として、東京都内の再建築不可物件のベストな相続対策は、代償分割と考えています。
(普通の土地建物の共有物件も考え方は同様です。→参考記事:共有物件の売却、競売

その理由・根拠を以下に記します。

再建築不可物件の査定

「再建築不可物件」や貸家建付地・貸家建付借地権付きの土地、つまり「底地」は、売るのが難しい不動産の代表格です。
特に建て直しできない中古住宅には、査定評価が出し難いのです。

中古分譲マンションや、空き家状態が続いて老朽化の進んだ一戸建ての古家は見た目と違い売却が簡単です。

それは、売主も建物自体は0円査定であることを割り切って受け入れられるからです。
建物評価ゼロをベースに立地的価値や周辺相場と照らし合わせて、土地価格だけ査定すれば売主・買主ともに納得します。

老朽中古住宅も築年数が経過しているだけだから、希望売却価格を高望みせずにダンピングすればすぐに売れます。

対して再建築不可物件の売却や、底地~共有名義の不動産は売却も査定評価も困難です。築古物件であっても築浅でも、権利で縛られ再度の建築不可な状態であるため、購入する人にも長期保有の覚悟が必要です。

住宅ローンの借金による担保設定で金縛り。

その物件が建替えできない再建築不可の理由が、単に【みなし道路セットバック要】であるなら、建物面積を小さくするなりして築造し直すこともでき、それに沿った査定評価をすることが可能です。
しかし、東京都内の再建築不可物件の多くは、狭い土地で両隣の家の敷地(私有地)に挟まれた窮屈な戸建て住宅であるため、セットバック自体困難で、査定評価するのはハードルの高い作業です。

再建築不可の買取査定は激安必至

普通の不動産ならば相続対策には換価分割が一番です。

実家売却をした時の不動産売却益を相続人間で均等に分ければ後腐れありません。

その時の時価に左右されますが、〈相続手続きタイムリミット〉の10ヶ月間で余裕で売れるでしょう。

今は住宅ローンの返済を滞って裁判所の競売流れになりかけた任意売却物件でさえ、市場で取引される時代です。

普通の相続物件ならば、売買されるのは当然です。

しかし、再建築不可物件となると

売却したい〈売手〉も、買い取ってくれる〈買手〉もいるけど、価格が折り合わない。

ものすごく安くしないと一般人への売買でも成立しません。
であるから、再建築不可物件の売却予定価格の買取査定評価はしづらいのです。予定が立たないから再建築不可物件の相続対策としては「換価分割」は弱いのです。

再建築不可物件を購入したい消費者はいるけど・・・・

再建築不可物件を購入したい一般の消費者はけっこういます。
しかし、その前提は「建て替えられないハンパ住宅なんだから、使い捨て価格(超激安)が当然」という認識です。

〔東京都内23区や川崎横浜で持ち家〕を実現させるには、再建築不可や心理的瑕疵物件など事故物件・訳あり物件じゃないと手が届かないという現実があります。

でも、建て替えできない物件や訳あり物件は、買う側からすると、「再建築できなくていいから」という意思表示自体が相当に譲歩しているのです。
気持ちとして妥協しているのだから、その分、物件への価格査定は厳しいです。まさに「使い捨て」としての評価を下されて値踏みされます。

一般の人も不動産個人売買を希望してヤフオクなどをマメにチェックします。でも、希望している購入価格は〈激安〉でないとダメなんです。
「なんで、使い捨てのモノに真っ当な値段を払わなきゃいけないの?」というのがフツウの消費者感覚です。

相続期間の間で売却できる金額は激安でしかない

相続期間10ヶ月の間に急ぎで換価分割しようにも、

再建築不可物件は購入する側の要求が厳しい

から、相続人全員が納得できる売買にはなりません。

相続人の中には必ず、自分はアレコレ文句ばかり言う奴がいますが、再建築不可物件の売却価格は「エエッーー!信じられん」ていうくらい安いのです。それが、個人売買でも。

そんなことしたら、文句をたれる相続人が「もっとよこせ」などと言い出し、そのリクエストに答えると、善意で余分に金を上げた側に贈与税が課されます。

相続税の連帯納付義務―換価分割

話は変わりますが、「ウルサイ相続人に余分に現金を与えてはならない」ということについて解説します。

――相続税は連帯債務で他の相続人が適当に納税を怠ると、ちゃんと納税した者に役所がツケ馬して取り立てる――

こんな正直者がバカを見る制度はおかしいと見直され、相続税の連帯債務は〈条件付〉で無くなりました。

ただ、贈与税の連帯納付義務は残っているので要注意です。

遺産分割後、他の相続人に目に見える形で贈与行為を行ない、その者が贈与税を踏み倒すと贈った側に延滞税をかけられます。

〈金にだらしない=自己主張のウルサイ〉相続人には税引き後の「現金」だけを渡す。相続開始10ヶ月間の遺産分割協議の中で忘れてならないことです。

再建築不可物件であれば、代償分割がベストであるというのはこの点です。

再建築不可物件の相続

再建築不可物件の相続において、共有名義化(持分取得)を薦めない理由を説明します。

最初に結論からいうと、

《相続財産をわざわざ〈一生塩漬け〉になる状態にすべきではないから!》

やめた方がいいのです。

〔再建築不可でかつ共有名義の不動産〕なんて

買取り業者でさえ避ける超わけあり瑕疵物件

の代表です。【そこに居住する者】以外は、一生その不動産から利益を得られません。
逆にいえば、再建築不可物件を複数人で相続した場合、自分自身がその家を占有し独占居住できる立場なら、共有名義のままにしてゴマかすという手もあります。

建て直しできない共有持分の価値

共有名義化は(例えば)親が死に、残った子が5人なら財産である不動産を親名義から5人の子の連名名義に登記しなおすことです。

ざっというと、その共有持分は協議で決め、例えば親の介護に尽力していた者が40%、残り4人が15%づつ・・・みたいなものです。

分りやすい事例としては、〔都内23区の駅近オフィスビル〕。

都内のビルの多くは企業が所有していますが、地元地主の相続人らが共有名義で所有しているものも多いです。

これらオフィスビルは潤沢な資産価値と不労所得の〈賃貸収入〉を相続人らに共有持分に応じて与えてくれる金の卵。親で地主だった被相続人に感謝すべき財産です。
〔駅近の地主さんなどが信託銀行を活用する意味合いなどを記しています。参考記事:土地信託―信託銀行の不動産信託

共有の再建築不可物件は無収益

都内ビジネス街のオフィスビルを相続するなら共有名義も悪くないけど、再建築不可物件はまったく収益を生まない不動産です。

(再建築不可の『賃貸アパート&マンションやコーポ』など『賃料収入』が見込める物件は別→参考記事:木造アパートの耐用年数・メリットと「下駄履きアパート」

apart

例えば、上記の5人の子が〈たったの一軒家〉で再建築不可になるような住宅事情の悪い宅地に建てられた物件を5人の名義で仲良く相続したとします。

しかし、大の大人が5人(または5世帯)で、旗ざお地や袋地の奥の狭小住宅に詰め込まれて暮らす状態はあまり想像したくない光景です。

居住する者以外、再建築不可の共有にメリットなし【共有化】

再建築不可物件を共有名義で保有すると代表者1人がそこに住み、それだけで終るはずです。

再建築不可の一戸建てを共有名義化で仲良く均等分割した時点で話は終わりです。
【住んだ者勝ち】みたいなものです。そこに住む者が残りの者に感謝の意を込めて賃料を支払うなんて話にはならない。

「売却して利益が出たら、みんなで分割しようよ、それまで俺がここに住んで管理する」

相続手続き期間に時間がなくて、こんな〈なあなあな話〉にしてしまっている家族は、きっと東京都内の一戸建て中古物件の3~5%はいるんじゃないかと見込んでいます。

立て直し不可住宅

上記のように、換価分割と共有名義化は公平だけどやめた方がいい。そして、再建築不可物件は代償分割が一番いい手続きである理由を説明します。

代償分割は手続き上の意思の統一や、遺産である再建築不可物件の〈換金査定金額〉の正否の判断などが難しいです。

誰か1人がその再建築不可物件を相続し、残りの相続人に不動産で得られるはずの現金を支払うのですが、他の相続人に支払う金額の決定には悩まされます。

既存不適格物件や建築状態の不備・契約不適格物件などと呼ばれている状態の不動産

は、誰か1人が住むことになったら、まず死ぬまで〈住み潰す〉のが妥当です。

再建築不可物件の売却処分は困難

しかし財産分与のためには、物件の価値、つまり売却することになった時の〈買取金額〉を正しく査定しなければなりません。

〔親が建てた=築古建物〕なんて、土地の値段もつかず、買取業者に頼んでも売買取引を断られる可能性だってあります。

だから、そこに住む1人は〈家を守る〉という信念でボランティアで住むようなもの。

なのに、残りの相続人は勝手放題をいいます。

(家具通販大手のニトリの長男さんの相続時の家族のための上手な采配を記した記事です。ご参考までに:遺産分割協議書の共有持分―ニトリ相続判決と相続比率の持分

近隣同士の理解しあう討論が重要。

東京都内の不動産が激安なはずがない!【代償分割】

勝手な相続人は、再建築不可物件がどういう価値でどれだけ査定価格が安いかを深く調べもせずに、

「東京都内の不動産がそんな激安なはずがない!」

等とゴネます。

だったらお前が住め!といいたい所ですが、こういう場合、人身御供のようにその一戸建てに住むことを選ぶ人は責任感が強く、反論しなかったりします。

そして、人情に流されて、正当な査定価格以上の代金を他の相続人に支払ってしまったり。

それでも他の相続人は、周辺のまともな不動産の売買価格が頭にあるからブーブー文句を言ったりしますが・・・。

再建築不可物件でも賃貸家賃は普通【代償分割】

しかし、細かい金額で紛糾していると相続手続き期間はすぐに過ぎてしまいます。

不動産を相続した人は、代償分割により他の相続人に支払う資金を用意しなければならないリスクもあります。

〈売れない再建築不可物件の代償金額〉

が長期戦の原因ですが、家を相続する人は金額の面では妥協は禁物です。

ただ、ちょっとだけ「色を付けて」話を締結するのも手です。

考え方として、「家賃のかからない借家に住めるんだ」と自分を納得させるなどして。

他の相続人に支払う金額の査定額+α【代償分割】

冷静に考えると「自分が金払ってやることで場を納めてやっている」んですから、イニシアチブは取らねばいけません。

家を相続する人は、元々、その実家住まいだったり、すぐに実家に戻れる可能性がある状態だと思います。

だから、

〔代償分割で支払う金額の査定額+ちょっと色づけした金額〕

に文句が生じたら、こういえば済みます。

「じゃあ、相続協議は不成立。でも家の片付けがあるから俺がここにしばらく住む。嫌ならお前が整理をしろ」

等と逆ギレして、期間内の分割協議が不成立ならそれでもいいかと思います(参考:相続共有持分を売却され第三者に遺産分割協議を荒されない法)。

建替え不可能な物件の相続放棄

先ほどから文中に書いていても混乱しますが、相続放棄と遺留分放棄は異なる手続きです。

相続放棄は被相続人が死んでから行うものです。家庭裁判所で相続放棄の手続きが終ると相続放棄申述受理証明書などを取れるタイプのものです。

遺留分放棄は被相続人が亡くなる前に(どっちかというと自分でするんじゃなく)、万が一の時は遺留分を【放棄してもらう】ものです。

この意味は、一人だけ生前に贈与を大きく貰う可能性があるものがいる場合、他の共有者は面白くありませんから、「遺留分放棄を条件にするならOKだけど」といって手続きするものです。

これは裁判所の手続きで、遺留分放棄の申立て後、裁判官と面談し遺留分放棄の意思を示すものです。その後、裁判官が放棄の合理的理由を鑑みて決定を下します。

この放棄は、上記の東京都内の再建築不可物件しか財産のない人たちで現在居住中の人が、「この物件を共有持分で分割されたら困る」という風な場合にも、他の相続予定者に依頼したりします。

しかし、遺言書がそもそもないと、法定の相続割合で遺産分割されますから遺留分放棄したことに意味がなくなります。(参考:赤の他人(縁戚)と共有物分割請求訴訟で分割割合を争う無益

賃貸するなら再建築不可も関係ない【代償分割】

このページでは、相続遺産として再建築不可の不動産財産だけにターゲットを絞ってきましたが、預金などの相続財産があれば家を相続する人の交渉トークが広がります。

自分が家を相続し、他の相続人に支払う金額と預金財産を秤にかけて、《得》だと思ったら

「現金預金は『相続放棄』してやる」

と言ってもいいでしょう(口頭だけなら放棄したわけではありませんが)。

別に法的効力があるわけではありませんが、他の相続人に〔放棄してくれた分、自分の取り分増えた〕という思いが広がります。

そのぶん、

「家を相続する『代償分割』の支払いは相殺しろ」

というと、案外すんなり納得して、現金の持ち出しなしで忌まわしい相続紛争からイチ抜けできます。
(本当は相続放棄なんてしてないし、合意すればどんな内容でもいいわけなので)

はれて再建築不可物件を自分の単独名義にしたら、現状は別のところに住んでいる人なら、賃貸に回すのも自由です。

再建築不可物件の現状有姿での売却価格は激安ですが、【賃貸】となれば、周辺のまともな物件と同じ価格で貸し出しても仲介業者の能力次第で借手は集まるものです。

なので、先ほども記しましたが、【再建築不可の『賃貸アパート&マンションやコーポ』など『賃料収入』が見込める物件は別=共有分割もいい感じ】と思います。

買取・売却ご希望の方へ

再建築不可物件の買取受付ページを設けたところ、沢山ご連絡を頂きました。
今のところ、ご応募くださった「再建築不可物件を売却したい」というご相談の中に希望する物件がありませんでした。

自社でシェアビジネスを開始するスペース確保が目的ですから、ふつうの買取相場さんよりも高額で融通を利かせられると思います。
所在地(主に東京都内)は重要ですが、陽あたり他、立地環境および築年数は問題ありません。
引き続き、再建築不可その他の訳あり物件売却の募集をいたします。

下記の【難物件、他、買取受付】の画像をクリックしてお問合せください。

【再建築不可物件であっても、相場より高く買い取ることができる】と考えるエリアは、東京都内23区のうち品川区・目黒区・大田区・世田谷区・中野区・杉並区・練馬区・台東区・墨田区・江東区・荒川区・足立区・葛飾区・江戸川区・文京区・豊島区・北区・板橋区。東京市部の三鷹市・府中市・調布市狛江市・町田市。そして神奈川県横浜市・川崎市および藤沢市、鎌倉市~茅ヶ崎市までの湘南エリアになります。

(本文、終了)

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※追記:リフォームモニターは終了しました。※

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