ビフォーアフター訴訟判決と憲法29条【リノベと建て替え】

大改造劇的ビフォーアフター

大改造劇的ビフォーアフターで放送されている、〈スケルトンリフォームどころか柱一本だけ残し、骨組みを総入れ替えするギリギリのリノベーション工事〉がなぜ建築確認申請をしなくて可能なのかが、「建替えか大規模改修か?」で悩んでいる人たちには不思議なようです。

防災上、建替え不可能な地域の画像。

建築基準法の4号建築物

ビフォーアフターで放映される内容を観てると、リノベーション費用だけで数千万かかりそうな勢いですが、ともかく、再建築じゃなく『リフォーム』で済んでいるのが不思議。

あれは建築基準法の緩和措置を上手に利用している典型例です。庶民の住む普通の住宅は、多くが「4号建築物」と呼ばれる木造小規模住宅です。4号建築物も、新築や建替え・増築のときは当然、建築確認を申請します。

ビフォーアフターと再建築不可

もちろん「建築」のさいは、法律の条件・規準に適合させる義務があります。実家リフォームを大規模にやる場合も同じです。

しかし「建築」じゃなく「補修・修繕」だったら、いちいち役所に届けなくて良いのは、建築行政に詳しくない素人でも分ります。

ビフォーアフターで行なわれているリノベーションは、再建築不可に違反しているのじゃなくこの点に忠実に施行されているのです。

建築基準法の要求―法律は安全を求める

建築基準法自体は「確認申請・提出義務」のいかんに関わらず、全ての建築物に適用されます。しかし、普通の人々の住む4号建築物を維持していくため、つまり不動産財産を維持するだけの行為にまで「確認申請」することまで要求していないわけです。

建物の主要構造部であっても、ほとんどシロアリに食われていたら、放置して危険な「倒壊寸前建物」にしておくより、大規模に修繕して、安全性を保つことを法律が是としているわけです。

再建築不可物件・無接道建物・既存不適格

ビフォーアフターで取材されている邸宅のほとんどは、住宅密集地の入組んだ袋地にある再建築不可物件・無接道建物・既存不適格などですから、「建替えはNG!」…

なのに、こんなに「新築そっくりさん」にしてくれてアリガトウという感じでしょうか?

耐震基準など諸問題アリ

魔法を使ったのかな?と思うオーナーさんもいるでしょう。そこら辺は、細かく説明しないほうが撮影で感動シーンが撮れるし、番組側もオブラートに包んでプレゼントしてるのでしょう。

でも、基本に忠実に設計を計画しただけでウルトラC(古っ)は使っていないのです。

(だから、耐震基準なども旧基準のままで、実はちょっと問題は残ると思います)

既存不適格への遡及義務

既存不適格だった建物を、その敷地で建替えする時は、「今まで違法状態だったのを見逃してやってたんだから、建替えるなら原点に戻って、『新築』のつもりで合法状態に建て直せよ」というルールがあります。

これが、法律における「遡及義務」というやつです。遡って、規制に従え、という遵法義務。

狭隘道路の狭小土地建物

だから、ビフォーアフターでとりあげられる案件の多くは「建替え」しちゃうと、現状より小ぶりな建物になっちゃって、ただでさえ狭隘道路の奥にある狭小住宅が、建て替えしたら、マジで「物置」にしか使えない建物になってしまう。

だから、建て替えでなくリノベーション。・・・新築しなおしたら、「ビフォーアフター(リフォーム『前後』)」という番組名に広告料を出すスポンサーに背くことになっちゃうんです。(参考:建て替え、リノベーション

(最近、新聞折込のリフォームチラシで《なんということでしょう!!大改造 !! 劇的ビフォーアフター》というキャッチフレーズをそのまま使ってる業者がいます。けっこう大っぴらにやってるのに著作権侵害にはならなそうです)

土地が余る再建築不可の地域の画像

劇的ビフォーアフター 裁判 判決

法律の限界ギリギリまでのリノベーションをこなすには、既存不適格の建て替え逃れを目的とするのではなく、建物の維持管理上最低限の改修をコンセプトにしなければいけないようです。

だから、ビフォーアフターの番組上もあまり過激な防火や耐震性に影響の出ることはできません。あくまで現状有姿―現状維持。

維持されても『旧法』だと、現在はグレーゾーンなのですが、劇的ビフォーアフターがらみの建築裁判の判決が多数出ているようで興味を引くところです。

ギリギリで維持すれば、建築基準法やそれより下位の条例などは細かいことを言えません。

日本国憲法と再建築不可

なんでかっていうと、ギリギリでいれば日本国憲法29条1項、財産権の保障、「財産権は、これを侵してはならない」によって保護されるからです。

財産権や居住権を侵されない権利をもっているという・・・。

ここを上手に使い、再建築不可の既存不適格物件でも、「新築そっくりさん」にはできます。

でも、耐久性を考えると、一回り小ぶりになる減築を甘受しても、いいんじゃないかと思うときのほうが多いです。

建替え不可能地域に再建築する画像

日本国憲法29条

日本国憲法29条の財産権は、あくまで公共の福祉に反しないことが条件です。

空き家対策法にもとづき行政による代執行の行なわれる、老朽化した空き家の撤去問題、ゴミ屋敷問題。

あれは、個人の権利と公共の福祉を秤にかけて、あまりに個人の権利すなわちゴミ屋敷がまずいだろうということで、憲法に沿った行政行為だといえます。

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