リノベした再建築不可物件、その購入価値

再建築不可物件を購入しリノベ

東京都内の一等地に新築マイホームを持ちたい、というニーズを満足させる方法として、「都内住宅密集地の再建築不可物件を購入しリノベーションすれば、中古住宅ではなく新築同様の快適な暮らしが手に入ります」という提案をして、2項道路住宅や無道路地の中古物件を販売しているリノベーション不動産業者さんが増えています。

私道、みなし道路の写真。

セールストークは、国交省の住宅市場動向調査による、新築分譲一戸建ての平均購入価格と中古一戸建てをリノベ前提で購入した際の平均購入価格(想定)の差額を元に、〝中古購入+リノベ〟を推奨するというパターンです。

これによれば、新築分譲だと平均3,800万円かかるのに対し、中古だと約2,700万円で家が買えて1,000万円かけて新築そっくりなリノベをすることで、新しい家とそっくりなマイホームを持てるという原則がまずあります。

これだと、「中古のクセに新築より100万円安いだけでお得感ゼロ」だと誰でも思います。

〝中古購入+リノベ〟と再建築不可エリア

業者は、「でも再建築不可物件のあるような住宅密集地の2項道路地域等には、これ以上の新築ができないんです。都内に家を持つには中古住宅の建っているその土地をまず確保しなければならないんです」という理屈を持って、〝中古購入+リノベ〟を推してきます。

この理屈は最もです。
でも中古住宅、特に再建築不可エリア(狭隘な道路からの通気しかなく、建物同士が密接築造されていて空気の澱んだ高湿度である地域)の木造住宅の傷みは、開けた土地の戸建住宅の何倍も酷いものです。

すべての中古一戸建て住宅購入における注意点として【外観からは構造部分の劣化・老朽が分らず、解体すると躯体が腐朽しているケース】は中古物件の常であることを知っておかなければなりません。

中古物件の瑕疵担保責任はほぼゼロ

新築住宅は構造耐力上の主要部分と雨水の侵入を防ぐ部分について、10年間の保証があります。
購入前に気付かなかった瑕疵があれば買主は売主から修理や補償を受けられる――これは民法の原則に則ったルールで、不動産屋もハウスメーカーもこれに従い10年保証をしています。

でも中古住宅売買では、この瑕疵担保責任は有って無きようなものです。
中古住宅売買では、売主が法人で2年間、個人で3ヶ月の瑕疵担保責任を科してはいます。
しかし、有名無実化し買主が保護を受けられないのが、中古売買の現状です。

リノベーション住宅推進協議会という「民間団体」が、リノベーション適合住宅なら構造部分で5年それ以外は2年の保証をすると謡っていますが、これはあくまで「民間団体の商業的な約束」であって、保証が履行された実績があるかは分りません。

再建築不可の新築そっくり物件の購入価値

再建築不可物件をリノベーションし新築そっくりさんにして、これに購入価値があるか否かについて記してきました。

再建築不可エリアは、住宅密集地の狭隘道路の奥の通気悪い場所であり、湿度の高い状態にあります。
このような環境下にある再建築不可物件を、建て替えせずにリフォームしただけで新築同様の安全性と快適さが得られるか、という疑問が残ります。

これが、再建築不可の中古住宅をリノベしただけの新築そっくり物件に購入価値があるか、という懐疑的な考えに辿り付いた理由です。

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