ゲストハウス経営―airbnb事件、賃貸ホストのairbnbトラブル

ゲストハウス経営

東京都内(23区)や神奈川県の横浜・川崎、鎌倉市で、賃貸マンション借りて《プチゲストハウス経営(=民泊・airbnbホスト)》で稼ごうとしている人が増えていると、ある賃貸不動産屋が言っていました。
なぜ「ゲストハウス経営」と分るかというと、借りる本人達が隠さず「airbnb登録してゲストハウス経営に使う」と申告するから。ゲストハウス経営で学費を稼ごうとする逞しい大学生もいるそうです。

分譲マンションではairbnbなどゲストハウス経営が管理規約違反として禁止され、賃貸マンションも右へ倣えで禁止。普通はairbnb賃貸を隠して入居し、コソコソやるものです。
(ちなみに今のところ、東京都大田区と大阪市以外は民泊スタイルのゲストハウス経営はアウトです。)

最近の借主は堂々と、「airbnb賃貸やります!宣言」してくれる。賃貸仲介者としては、すがすがしいし、〈ゲストハウス経営OK大家さん〉を探しやすいし、助かるそうです。

横浜中華街

ゲストハウスビジネスの危険、デメリット

区分所有法の6条1項は、マンション区分所有者は、使用・管理に関し他所有者の共同利益に反する行為、即ち民泊経営は禁止と定めています。57条は、違反行為の差止め請求権を規定した法律です。

建物の区分所有等に関する法律(区分所有法)第6条

他の区分所有者はゲストハウス経営をするためマンション購入したんじゃないから、でかいバックパック背負った得体の知れない外人に、自分の共有する生活空間に立ち入られたくありません。

マンションでのゲストハウス経営自体が違反ですから、外人宿泊者によるairbnb事件(というか住民とのイザコザ)が起ると営業差止めを食らい、オープン早々でも賃貸契約なら解除され退去させられる危険があります。

ここ辺り、賃貸ゲストハウス経営のデメリットですが、マンション所有者にとっても、所有する居室を甘い審査で賃貸した後、「借主が民泊経営をしてる雰囲気」があれば、自分に火の粉が降りかかる前に、契約違反による賃貸借の解除を申し入れたほうがいいでしょう。

マンションの区分所有者間の紛争等 – 共同利益に反する行為|不動産適正取引推進機構 〕

〔シェアハウスとゲストハウスの違い〕

ゲストハウスの法律―民泊経営と周辺法律

管理規約に違反してゲストハウスビジネスをしてる住民を発見しても、退去させるまでの道のりはかなり困難。

airbnbトラブルに注意しながら自分の「賃貸ゲストハウス」をブログやairbnb~民泊紹介サイトで広報宣伝し、立退きになるまでフル稼動し短期決戦のairbnbで儲ける計画の賃借人にはかないません。

airbnbでの集客を見込んでの賃貸ゲストハウス経営に関する法律は、上記の区分所有法がネックですが、本格的なゲストハウス経営には、以下の法律による許可が必要となります。

airbnb条例とも言える、民泊特区構想の特区指定地域は、神奈川県は全域、東京都内は千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、江東区、品川区、大田区、渋谷区だそうです。

これらの地域では、外国人旅行者受け入れの民泊に限り、既存の法律が緩和されます。
(但し、現状で民泊許可が下りるのは大田区だけです)

airbnb事件

一昨年、渋谷区のairbnbホストが所有するマンションから宿泊者の子供が転落死するというairbnb事件があり、そこからairbnbトラブルが事件として控え目ながらも報道されるようになりました。

最近では、分譲マンションの管理規約違反となるairbnb賃貸による又貸しゲストハウス利用がニュースで報じられ、コメンテーターの弁護士が「被害が極端なら裁判所の排除命令うんぬん」と言っていました。

マンションでのairbnb賃貸によるゲストハウス経営は、東京都内はもちろん神奈川でも横浜や川崎を中心に増加。オリンピックに向けairbnb物件は更に増え、airbnb事件も比例して増えるでしょう。

横浜ビジネスタウン

airbnb賃貸物件(airbnb物件)の経済効果

しかし、airbnb賃貸物件airbnb物件)の需要増加は悪い影響ばかりではありません。

冒頭で紹介した「airbnb物件としての利用歓迎」をする不動産屋のようなタイプが賃貸市場では増加しています。

airbnb物件として利用できる事で、今まで売れ残ってた事件物件・訳あり物件も高値で売れて、儲かる中古販売業者も現れているようです。

事故物件の「airbnb物件化」で在庫整理

ゲストハウスとして、airbnb物件に泊まる外国人にとっては、その部屋が心理的瑕疵物件・事故物件であっても関係ないし、不動産賃貸じゃないから宿泊者への重要事項説明も一切不要です。

airbnb物件でゲストハウス経営する人は、事件物件でも賃料が少しでも安ければ、airbnb事件に巻き込まれぬよう慎重に経営しながら家賃を払い続けることが得です。

元の所有者は事故物件が空き家化するより、借り手が継続使用してくれた方が得です。仲介する不動産業者としては大家さえOKならばairbnbウェルカムなのです。

国家戦略特別区域法 〕

airbnbホスト

東京都内と横浜の中層以上のマンションの賃貸価格が上昇し続けているのは、airbnbホストの需要が多いからかも知れません。

airbnbビジネスは周辺産業が幅広くあります。このairbnbビジネスモデルで着実に儲かるのは、こういうベンチャービジネスの定石として「そのビジネスの経営を支援するサービス」のようです。

airbnbホストさんは賃貸であっても毎月賃料を支払う危険・リスクがあります。それに比べてエアビーアンドビー専門のリフォーム屋、クリーニング業者等は、ただ「専門のリフォーム屋です」と名乗ればいいだけなので気楽なものです。

airbnb経営者むけにマンション売却(空室在庫整理)で儲けてる不動産投資家もいれば、事故物件の「airbnb物件化」で事件物件の在庫整理ができる任売物件の買取業者も周辺産業です。

オリンピックとairbnbホストのデメリット

airbnbのブームが東京オリンピック以降も続くかどうかは疑問だけど、それまでは頑張るairbnbホスト達のおかげで借り手需要があり、都内や神奈川の特区構想が実施されれば空き家・空室に悩む大家さんの数も下げ止まるでしょう。

日本に観光旅行にくる外国人は(中国人に限らず)増え続けています。ところで、外国ではカウチサーフィンが一般に馴染んでます。

カウチサーフィンは非営利団体として運営され世界中に広まった、旅行者の相互扶助的な活動です。旅行好きが異国でのコミュニケーションを求め、カウチサーフィンドットコムにメンバー登録して無償の相互協力をします。

ゲストハウスビジネストラブル・リスク

無償で自宅を一泊の宿場として提供するこの旅行者同士の相互ボランティアにさえ、「レイプや窃盗などのカウチサーフィン事件」が起こっています。

無償で泊めて見返りは求めない代わりに、異国人同士、楽しいコミュニケーションを取ろうというカウチホストの気持ちを踏みにじり、「無料は当り前」と考える乞食根性の参加者も増え、カウチサーフィントラブルも増えているようです。

airbnbホストはカウチホストと比べ、ゲストハウスビジネスとして割り切っているし、宿泊者と始終顔を合わせるわけでもないですが、慎重にairbnb経営を貫き、airbnb事件の当事者にならない事が肝心です。

airbnbトラブル

airbnbトラブルについて、海外ではairbnbホストによるレイプ事件などあったようですが、日本ではそういったニュースは聞きません。

一部の週刊誌が「あったような事を見てきたように書いて」いますが、ほんとにairbnb宿泊で外人が日本人ホストにレイプされたら、昔あった「リンゼイさん殺人事件」並みにメディアが騒ぎます。

airbnb事件」を検索しても、日本でレイプの具体的な事件報道があった記録はないので、きっと2ちゃんねるやまとめサイトで集めたネタをairbnbトラブルの1つの心算で記事にしたのでしょう。

目下、airbnbトラブルの代表は、「管理規約違反のゲストハウス経営に他のマンション住民が苦情を訴える事件」だと言えます。このマンションの相隣関係トラブルは、airbnb物件が増え続けるのに比例して増えるでしょう。

宿泊外国人の間のairbnbトラブル

管理規約トラブル(airbnbホストVS近隣住民)に比べ、「airbnbホストVS宿泊外国人」のairbnbトラブルはほぼ聞きません。

ところで先日、知人からairbnb物件運営のグチを聞かされ、「それはairbnbトラブルじゃなく、宿泊施設提供者の必要経費だろ?」と思ったことがあります。

曰く、「ハンドタオル盗まれた。キッチンやベッド散らかされ、部屋も汚くなった」等です。

民泊(宿泊施設)として当然のairbnb費用

カウチサーフィンならまだしもairbnbは、宿泊費用を徴収して民泊を営むビジネスモデルですから、ホテル経営と感覚は一緒じゃなきゃいけません。

ホテル経営者が、客室の汚れを一々気にしないのと一緒。エアビーアンドビーのルールは別として、商売をやる以上、経費・費用の類はかかるのが当り前で、宿泊料まるごと儲けにできるなんて考えが甘すぎます。

現金処分のイメージ写真。

airbnb 儲かる

airbnb日本サイトで国内登録のairbnbホストの家を検索すると、民泊料金が高過ぎるairbnbホスト物件が多いです。多くのエアビーエヌビーホストの宿泊料金設定は、airbnb日本サイトで先行して民泊募集してる人の料金が参考なんだと思います。

airbnbで儲かると思って参入しただけで、「海外のバックパッカー事情やドミトリー、ユースホステルその他、旅行に興味がない?(海外のゲストハウス宿泊経験がない?)」かも知れない、と感じます。

そんな、特に旅好きでないけどairbnbビジネスは儲かると思って参入した人の、airbnbトラブルは「airbnb儲からない!経費が掛かるし疲れる」といった所じゃないかと思います。

オリンピックに向け民泊需要は益々高くなりますが、過当競争で「airbnbは儲かる」と思って参画した、旅に興味のない人にはトラブルばかりでメリットのない活動になると思います。

エアビーアンドの【airbnb補償】の信用性

airbnb日本サイトの補償ページには、「airbnbは1億円までホストを保証し守る」みたいな大げさなキャッチコピーが書かれているものの、小さな細かい字をよく読むと「補償する気ないだろ?」って感じがします。

3万円程度の補償にも、損壊したものの「領収書」と写真、そして警察への被害届が必要となっています。壁壊されたとして、その壊れた箇所について、ゲストが泊まる前後のビフォーアフター写真なんて証明しようがない。

そして、「器物損壊」について、ゲストが暴れてるその場の現行犯ならまだしも、ゲストが帰国したあと被害を訴えても、既にいない外国人が壊したかどうかも分らない壁の損傷に対し、お巡りさんは被害届を受け付けるのさえ、面倒がるでしょう。

保険金詐欺の片棒を担がされるかも、とお巡りさんは考えるから、被害とは関係ない「説教じみた詰問」をえんえんと繰り返します。きっと殆どのairbnbホストは「・・・補償なんていらね」と諦めるでしょう。

airbnb.jpのサイト内には、そんな事を見込んだような、補償解説ページがあります。

¥ 100,000,000のホスト保証 (あんしん。保証します。)|airbnb

読んでも、全くわかりにくい文章で書いてあります。

損害賠償や刑事責任とairbnbトラブル

壁やカーテンを壊された程度のトラブルなら誰でも想定して参画するはずですが、損害賠償責任や刑事責任を問われかねないairbnb事件に巻き込まれる可能性がある事を考慮しているのかは疑問が残ります。

1番怖いのは、失火です。カウチサーフィンならまだしも、マンションでairbnb賃貸で経営してたら、管理組合規約違反の重過失問われて損害賠償食らうでしょう。

死人が出たら、旅の外国人と一緒に「火災を予見できたのに怠った、悪徳airbnb経営者」として、最低でも「airbnb火災事件」として寝ぐせのままパトカーに乗せられるシーンがテレビに映るでしょう。

防災用の写真

火災事件もゲスト・ホストのトラブルも補償の可能性は薄い

前述のairbnb物件運営してる知人に「失火の『損賠』の可能性も考えてるか?」聞いたら、「大丈夫だと思う(火事にはならない)」とのこと。多分、airbnbホストのほとんどは同様の認識でしょう。

東京都や神奈川県の特区構想は、「空き家対策法にもリンクするし、来日観光客の受入れ問題の『宿題を提出した』事にもなるから、いんじゃね?」くらいのノリです。

正攻法のゲストハウスの法律に不一致な点さえある、「グレーゾーン」のまま見切り発車するから、特区内でのairbnb火災事件であっても、国が守ってくれるはずもないです。

ましてairbnbが守ってくれるはずも補償を真っ正直にしてくれる可能性もありません。

火事の損賠かけられたら、airbnb物件で稼いだ利益なんて一瞬で吹っ飛び、一生払いきれない負債を背負うことになります。

airbnb日本のクーポン・キャンペーンと損害賠償の補償

民泊は遠い国の未知の人と知り合える面白い商売だけど、ゲストハウス経営にはでかいリスクがついて回るのは忘れてはまずい重要事項です。

airbnb日本は、クーポンやキャンペーンを組んで登録者を増やしています。旅行業界のシェアを取るため、楽天トラベルみたいにイベント屋・企画屋の立ち位置に回り、大規模イベントを大企業と組んでいくでしょう。

そうした時、ちまちまやってる個人ホストのairbnbトラブルの損害賠償の補償なんかするはずもありません。

旅行好きでカウチの延長で始めたならともかく、airbnbは儲かる!という思いで参画した人は持って行き場のない怒りを抱え続ける事になるでしょう。

民泊と法律条例

ゲストハウスを経営している人は、民泊とゲストハウスとの法律による規制の違いを役所から聞いて知っている筈ですが、今、airbnb民泊をしている人はほぼ無届でやっているはずですから違いが分っていないかも知れません。

ゲストハウスとは、旅館業法に基づく簡易宿所営業という経営スタイルの宿泊所を意味します。対して、民泊という宿泊施設は法律上は存在しません。
東京都大田区が民泊条例を施行したといっても、民泊が旅館業として認められたわけではありません。
何故なら、大田区の民泊条例においては、ゲストとホストの関係は、部屋の賃貸借契約で結ばれることになるからです。

つまり、法律と大田区条例に従って合法的にairbnb民泊で儲けようとするのなら、宿泊しにくる外国人旅行者と「宿主と宿泊者」ではなく「大家と借家人」として、1回1回建物賃貸借契約書を交わさなければならないことになります。
大田区の条例が「6泊7日より短期は禁止」にしているのは、民泊を宿泊じゃなく、「定期借家契約の短い版」として考えているからです。
さらに法律の縛りでホテルや旅館が営業可能な地域でしか営業できないため、大田区内でも住宅エリアでは営業できないことになります。

築古アパート外壁写真。

法律改正と旅館業法の隙間の民泊ビジネス

今のところ、「押し寄せる海外旅行者の受け皿=民泊の規制緩和」という風潮が主流です。しかし、ゲストハウス経営はともかく、民泊は素人の個人が好き勝手にやっているだけで、有力な「業界団体」はありません。
対して、宿泊サービスのプロであるホテル・旅館業には力のある政治団体があります。プロの宿泊業界が2020オリンピックの成功を旗印に宿泊業の規制緩和を求めたら、そっちの法律改正のほうが先に進むでしょう。
今のところ、ここ数年でいきなりやってきた日本旅行ブームに宿泊業界が追いついていません。

その隙間ビジネスとして、airbnbによる民泊経営で儲かっている人たちがいます。しかし、宿泊のプロ達が法律改正に合わせて「業態換え」してきたら外国人旅行者はそっちに流れる可能性があります。
例えば、一人旅の旅行者を客ととらえていなかったラブホテルが「シングルOK!」となれば、システムもサービスも段違いに良いラブホテルに外国人旅行者は流れるでしょう。
また、パーティ好きで大騒ぎが大好きな外国人が現行のラブホを日本での宿泊先に使わないのは単に「知らない」のと、都内以外ではラブホまでの交通手段がないからだけかもしれません。

ラブホはairbnbで宣伝することはありませんが、普通のホテルならスイートルームにしかないような、ジェットバスや大型ベッドがラブホには各部屋に装備されていることを、外人が「エクセレント!」とfacebookその他で拡散したら、「日本に行ったらラブホに泊まれ」という潮流になるかもしれません。
そうなると、ゲストハウスのような感じの一軒家ならともかく、「Please be quiet.No sing&dance.」なんて書いてあるマンション民泊は経営が困難になるでしょう。

外国人の感覚とゲストハウスとの違い

山野のドヤ街の安旅館が外人旅行者に人気ですが、都内や横浜・川崎には似たような安宿が点在しています。また、都内でも標準のホテルは平日ならば予約なしで泊まれるのがほとんどです。
ニュースでいう所の「宿泊施設が足りない」というのは、「空き室が効率的に広報されていない」の言い間違いのように感じます。
それらがフル稼働したら、「airbnbサイト内で『合鍵の場所』を教えて、おとなしく素泊まり」するだけの民泊経営は用無しになるかもしれません。

海外のairbnbは、ホストの家に同宿して、ホスト&ゲストでコミュニケーションしたり、ホストが観光の穴場を案内したりするのが普通です。そういう、自宅に招いて、ツアコン的おもてなしまでする民泊は生き残るでしょう。
しかし、airbnbで儲けることを推奨しているセミナーや書籍、サイトでは「エアビーホスト非居住の部屋で経費をかけず運営」というのが推奨のビジネスモデルです。
そうなるとairbnb民泊をサポートする管理会社ビジネスに賃貸業者がからんできて、「airbnb版サブリース」のようなスタイルも登場してくるでしょう。
しかしそれも、パーティや多少の歌声ならOKである既存の宿泊業者が垣根を乗り越えて、より民泊に近いサービスを展開してきたら、一過性のもので終る可能性があります。
やはり、自宅に招くスタイルか本当のゲストハウスのような経営に持っていかないと厳しいものがあるように感じます。

(本文、終了)

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※追記:リフォームモニターは終了しました。※

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